日本古建築と伝統技法【全七巻】

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価格:110000円(本体価格100000円+税)+送料
【第一巻】本編52分
【第二巻】本編59分
【第三巻】本編42分
【第四巻】本編45分
【第五巻】本編46分
【第六巻】本編50分
【第七巻】本編53分
企画・制作:(財)文化財建造物保存技術協会
発売:日本電波ニュース社

(財)文化財建造物保存技術協会の企画により、重要文化財や国宝に指定された建造物を修復する技術者のための教材として7本の映像作品が制作され、全国各地の修復現場で活用されています。いずれも単なる記録にとどまらず、伝統的な技術とそこに込められた職人の熱い思いが、丹念な取材と優れた構成力によって、分かりやすい映像作品になっています。日本の古典建築を維持することを目的として制作されたものですが、そこに表現されたものは伝統的な技術を越えて、歴史的な意匠とともに、さまざまな職人の存在意義と価値を理解する為になくてはならない貴重な映像資料となっており、建築史家や研究者を始め、現場の職人さんたちにまで高い評価を得ています。そのDVD作品「日本古建築と伝統技法」シリーズが今回新発売されることになりました。

【第一巻】規矩術~木組の技~古代中世編<52分>

飛鳥の時代、中国から社寺の建築技法が伝来した。その技術を我が国では“規矩術”と呼んでいる。作品ではその規矩術によって建立された白鳳・天平・平安・鎌倉時代を代表する建造物を、その特徴と共に紹介し、その規矩術がどのように発展していったのかを解説する。さらに唐招提寺金堂の建立技法と構造をCGによって描き、また規矩術の基本である曲尺説し、成相寺五重塔復元工事を追いながら規矩術の素晴らしさを訴えていく。

【第二巻】規矩術~技術の完成~近世編<59分>

規矩術はその後大きく花開きさらに発展していった。作品では室町・江戸時代を代表する建造物をその特徴と共に紹介し、上野寛永寺・清水寺の構造を実写とCGによって描く。さらに勾・殳・玄(こう・こ・げん)などの基本を解説し、その使用法を実際の原寸引付とCGを使いながら解説する。江戸時代になると数々の解説書が作成され、その技術が現代に至るまで継承されていることを描いていく。

【第三巻】規矩術~扇垂木~<42分>

飛鳥時代に伝来した規矩術では、隅木に並行垂木と扇垂木の二種類の技法が伝えられた。その後扇垂れ木は廃れ、平安時代までは平行垂木一辺倒になってしまった。しかし鎌倉時代、中国・宋の技法である“禅宗様式”が導入され扇垂木が復活した。作品では我が国の代表的な扇垂木の建造物を紹介し、さらに扇垂木の種類や構造を解説していく。そして文化財建造物保存協会が行っている、木工技能者研修コースでの実習生による扇垂木制作の実際を描いていく。

【第四巻】檜皮葦・柿葦~屋根を葦く技術~(その一)<45分>

優れた建築用材として使われてきた桧には、もうひとつ屋根材としての用途がある。御所を始め多くの神社や寺院の屋根は、桧の樹皮によって葦かれてきた。作品では檜皮葦・柿葦によって葦かれた我が国を代表する建造物を紹介する。そして檜皮の原料の採取をする原皮(もとかわ)師の仕事ぶり、檜皮、柿の拵え(使用する形に整える作業)、葦く際に打たれる竹釘の製造を紹介しながら、烏帽子形八幡神社の檜皮葦・久久比神社の柿葦の実際の作業工程を紹介していく。

【第五巻】瓦葦~屋根を葦く技術~(その二)<46分>

飛鳥時代、百済の国から瓦博士によって瓦技術が我が国に伝来した。作品では発掘された瓦を紹介しながら、瓦の歴史、種類、また古の製造方法や現在の製造方法(鬼瓦を含めて)を描き、さらに瓦を使用した代表的な建造物を解説していく。そして三重県・専修寺で瓦の解体から再利用するための選別技術を、また徳島県・切幡寺大塔で様々な種類の瓦を解説しながら、その瓦葦工程を紹介していく。

【第六巻】石垣修復の技術<50分>

わが国には様々な石積み工法によって城の石垣が構築されている。作品ではその石積みの技法や種類を、各地の城の歴史を追いながら紹介していく。石積みに使用される石の採取方法や産地を取り上げ、愛媛・松前城で調査・解体・丁張り・石積みまでの石垣修復の実際を紹介し、さらに石積みの構造をCGによって分かりやすく解説していく。また高知城での野面積みでの修復工程、仙台城でのPCを使用した最先端工法も紹介していく。

【第七巻】日本の土壁~その成立ちと修復技法~<53分>

京都・高台寺の茶室の土壁と姫路城の漆喰塗籠を代表に、我が国に伝わる土壁をプロローグとして、壁の歴史を弥生時代から時代を追って紹介し、桃山時代の侘びの壁や、近代の西洋から伝来した壁までを、その時代を代表する建造物と共に描いていく。壁の構造と種類や工程をCGによって解説し、さらに装飾壁についても紹介する。また実際の壁の修復方法“解体・調査・木舞・荒壁・中塗・漆喰仕上げ”までを順を追って描き、土壁修復の実際を紹介していく。

企画・制作:(財)文化財建造物保存技術協会
発売:日本電波ニュース社